カール・ハインツ・ルーミッヒ 2008年製が入荷しました。

〔製作家情報〕
1953年生まれ。ドイツ、フランケンハルトに工房を構える製作家。伝統的なスパニッシュギターに傾倒し、製作を学ぶためにスペインのグラナダを訪れ、同地のマリン、フェレールら名工たちの工房に足しげく通い見識を深めていました。その後はギターメーカーのヘフナーに一時就職し、マイスターの称号も得ています。1980年代に独立して工房を立ち上げ、1990年代になるとヨーロッパを中心に名前が知られるようになります。ヨーゼフ・エトベシュが「ゴールドベルク変奏曲」の全曲をギター用に編曲して演奏したアルバムで使用したことから、一気に世界的な名声が高まりました。

製作家曰く材の選定には取り分けこだわり、40年以上ねかせた材のみを選定。接着は全て膠を使用しており、全てセラックでの仕上げがなされています。彼の楽器はスパニッシュギターの生々しく明朗で解放的な響きを全体にクラシカルな洗練を施したような音色で、ロマンティックと透徹さが同居した稀有な楽器となっています。

〔楽器情報〕
2008年製作です。弦長650mmで設定されています。

軽いタッチと華やかな音響を高いレベルで両立した楽器です。レスポンスは非常に良好で、ニュアンスの表現にも俊敏に反応し、豊かなヘッドルームを有しています。和声の鳴りは幾重にも層をなすかのような豊かさを備えており、音量も豊かで、全体のバランスは非常に良い設定です。ルーミッヒの特徴である「ロマンティックと透徹さが同居した」音色が、このギターにおいても完全に実現されています。

セラック仕上げで、糸巻きにはスローン製を装着。ネックは標準の厚さで状態良好、フレットの摩耗もほぼありません。弦高値は1弦2.8mm、6弦3.8mmで調整されており、弦の張りは柔らかく、タッチの許容範囲も広く、弾きやすい設定です。

製作から約16年が経過した楽器です。全体的に良好な状態で、表面板高音弦側ネック接合部付近に細かな打痕があり、ボトム部に二か所比較的目立つ傷があります。裏板にはパッチ修理がありますが、適切に処理されています。塗装は良好に保たれており、演奏性に影響を与えるものではありません。ハードケースが付属します。