ケヴィン・アラム 2025年製 が入荷しました。

〔楽器情報〕
ケヴィン・アラム製作 2025年製 ?JUDEE’ジュリアン・ブリームモデル Used、ほぼ未使用で新品同様の超美品が入荷致しました。常にトーレスをその基礎としてあくまでも伝統的なスタイルを標榜してきたこの英国屈指の名工の、現在の到達点を示す傑作です。

表面板の力木構造は彼が近作において採用しているというJeffrey Elliot 考案の設計に準拠しつつ、一部に彼自身の工夫を加えたもの。
この構造によりアラムがここで達成しているのは文字通りハウザー/ロマニリョス的音響の再解釈と自身の音響美学との融合と言えます。低音から高音に至るまでの一つの整った線を紡いでゆくような各弦間の見事なバランス、発音とその音像も均質で、しかもそれぞれの音と音は互いに有機的な相対性を形成し、どの音とどの音とを組み合わせても互いのアイデンティティを明確にしながら調和する、そのあくまでも音楽的な佇まいが素晴らしい。これは和音においてはクリアなひとつのまとまりとして、多声音楽ではまるで室内楽のような立体的かつ融合性の高い音響をつくりだします。また撥弦の弾性感を活かした歌う(震える)ような発音はロマニリョスのギターを思わせますが、ここでアラムはロマニリョスの特性をさらに洗練させ、撥弦の運動感を慎ましく残しながら楽音としての充実を図っています。これらがオイルフィニッシュの特性である木質の柔らかく凛とした音の肌理で統一され、古雅でかつ清新な、まさにクラシカルな音響として着地しているのはほとんど感動的ですらあり、モダンギターの潮流とは完全に無縁の、クラシックギターにおける理想の追求が極めて純粋な形で具現化した一本。

傷はなく、ほぼ未使用、新品同様の美品です。アラムらしい良質な材がセレクトされ、隅々まで精緻な細工が行き渡った造作、全体の凛とした佇まいが美しい。ボディのライニング(縁取り)や裏板のセンターに配されたバーズアイメイプルとインディアンローズウッドとの対比、ハウザーを基本としたロゼッタデザイン、オイルフィニッシュによる木の触感なども相変らず見事な仕上がり。ネックは厳密にはほんのわずかに順反りですが標準設定の範囲内。ネック形状は普通の厚みのDシェイプ。弦高値は3.2/4.2mm(1弦/6弦 12フレット)でサドル余剰は1.0~1.5mmあります。糸巻はこのブランドの標準仕様となっている高級ブランドRodgers製が装着されています。重量は1.34㎏

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