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ステファノ・グロンドーナとルカ・ワルドナーによる古今の名器の美しい写真と解説および資料集。解説は英語とイタリア語で書かれている。珍しい歴史的な写真や、製作過程の写真も収載されている。最大の特徴は、この本に登場する6本のトーレス、ドミンゴ・エステーソ、エンリケ・ガルシア、フランシスコ・シンプリシオ、サントス・エルナンデス、ヘルマン・ハウザー1世、ロベール・ブーシェを使ってグロンドーナが録音したCDが付いていることである。録音条件が同一であるため、各楽器の差がよくわかり、トーレスが味わいのある美しい高音と独特の低音をもつことがわかる。サントスやハウザーになると現代の楽器を感じさせるようになり、ブーシェでは堂々たる広がりを見せる。演奏も優れており、ブーシェを使ったプーランクのサラバンドはこの曲の幻想的な雰囲気を生かした名演。販売価格は約15000円と高価であるが、それだけの価値はある。
他には珍しいラミレスIII世が24歳の時に製作したギター(下)の写真が載せられている。