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修理内容と参考価格

修理内容と参考価格(税別)

修理についてのご案内

  • 費用について: 実際の修理費用は、さまざまな要素が関与するため、参考価格とは異なる場合があります。
  • メンテンナンスチェック/弦交換: ご希望の場合、代金はそれぞれ¥1.000~(税別)となります
  • 修理手続き: 楽器をお預かりした時点で、修理にかかる期間と見積もりを事前にお伝えし、ご相談のうえ、ご了解いただいた後に修理を開始します。
  • 配送サービス: 遠方のお客様には、配送による修理サービスもご利用いただけます。お気軽にご相談ください。
  • 配送方法: 修理完了後、着払いでご返送いたします。保険は任意となりますので、希望される場合はお問い合わせください。

◎ 割れ、はがれ

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ギターに使われる木材は、気温や湿度の変化で伸縮します。木の種類によってこの収縮の程度が異なるため、楽器は常にその影響を受けます。日本の四季の変化、特に梅雨の高湿度や冬の乾燥はギターにとって厳しい環境です。また、エアコンやファンヒーターの使用で室内の湿度が急激に変わると、板割れの原因になることがあります。

この問題を防ぐためには、加湿器や楽器用保湿剤を使用し、室内やケース内の湿度を50%程度に保つことが大切です。もし板割れが発生した場合は、すぐに修理することが重要です。放置すると割れが広がったり、汚れが付着して修理が困難になる恐れがあります。

修理箇所 修理内容 修理参考価格
割れ 割れ部分が開いてないもの・部分塗装なし ¥25,000~
割れ部分が開いてないもの・セラック部分塗装 ¥35,000~
割れ部分が開いているもの・埋め木後部分塗装 ¥45,000~
はがれ(パフリングや横板ライニングよりのはがれ等) ¥12,000~ (1ヵ所あたり)
力木 はがれ・割れ ¥6,000~ (1ヵ所あたり)
部分的なはがれ ¥15,000~
駒飛び ¥35,000~
ダブルホール ¥3,500~ (1ヵ所あたり)
開け直し ¥8,000~ (1ヵ所あたり)

ネック

(ヘッド&ヒール)

割れ(塗装なし) ¥25,000~
割れ(セラック部分塗装) ¥35,000~ 
指板 部分的なはがれ ¥12,000~
割れ ¥6,000~

◎ 弦高調整 弦幅調整 弦溝調整

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ギターを楽しむためには、練習に加えてギターの調整が重要です。ギターが自分の体に合うように調整されているかどうかが、弾きやすさや音質に大きく影響します。

まず、弦高の調整が必要です。1フレットでのセーハがきつい場合はナットを、ハイポジションで弾きにくい場合はサドルを調整すると良いでしょう。弦高を低くすることで弦とフレットの距離が縮まり、音程も安定します。新しいギターは約1年で安定してくるため、その時期に弦高の調整が必要になることがあります。

次に、弦幅の調整も重要です。手が小さかったり、指が太い場合は、弦幅を自分の手に合わせると弾きやすくなります。また、ナットやサドルの弦溝が適切な太さと形状であることも確認しましょう。特に巻き弦は磨耗しやすいため、定期的な点検が推奨されます。

ナットやサドルの調整は、音質や弾きやすさに直結します。ナットは、自分に合った弦高と弦幅、弦溝の形状が重要です。サドルも、自分の弾き方に合わせた弦高と、指板面に合った曲面であることが求められます。さらに、ナットやサドルがギター本体にしっかりと密着していることが大切です。密着が不十分だと、音質に悪影響を及ぼします。

ナットやサドルは消耗品であり、弦によって磨耗します。これらの部品が適切に調整されているか、定期的に専門家によるチェックを受けることをお勧めします。ギターの最高の性能を引き出すためには、これらの調整が欠かせません。

修理箇所 修理内容 修理参考価格
ナット 新規作成(材料代別途 ¥14,000~  
弦高調整、溝接点調整 ¥2,000~ 
*複数回調整の場合 別途調整代が掛かります。
スペーサーによる調整 ¥4,000~
サドル 新規作成(材料代別途 ¥10,000~
弦高調整、溝接点調整 ¥3,000~ 
*複数回調整の場合 別途調整代が掛かります。
スペーサーによる調整 ¥4,000~
駒上部を削りサドル露出及び部分塗装 ¥18,000~

 

◎ネック(反り)/指板/フレット

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ギターの適切な管理やメンテナンスを行っていても、ネックの反りが発生することがあります。これは、過剰な温度や湿度、または長期間弦を張りっぱなしにすることが原因ですが、主に弦の張力とネックの強度バランスの不均衡によって引き起こされます。

ネックの反りには2種類あります。指板面が凹形に曲がる「順反り」と、凸形に曲がる「逆反り」です。これらはヘッド側または駒側から、指板の両端を通して確認できます。順反りの場合、指板全体の弦高が高くなり、逆反りの場合は特にローポジションでフレット打ち(弦の共鳴振動が指板に当たって発生する雑音)が目立ちます。

ネックの反り具合は弦高に大きく影響するため、弦高に違和感がある場合は注意が必要です。多くの場合、反りは順反りで、弦の張力に対してネックの強度が不足しているために発生します。ただし、低音弦のローポジションでフレット打ちしにくくなるためには、ほんのわずかに順反りしている状態が理想的です。

新品のギターは約1年でネックと表面板が安定するため、その時点でネックの反り具合や弦高を再確認することが重要です。わずかな順反りは理想的な状態であり、軽度の反りは弦高調整で対応できることが多いです。

しかし、重度の反りがある場合は、フレットを取り外して指板の調整が必要です。この際にはフレットも再打ち込みが必要で、フレットの形状や材質によって音色に微妙な変化が生じることがあります。技術のある製作家は、フレットの締め具合でネックの反りを調整することができます。

また、湿度変化による指板の膨張や収縮に対して、フレットは金属であるため変化は比較的小さいです。フレットの両端の出具合は湿度変化の目安にもなります。年代の経った楽器では、経年変化によりバリが出ることがありますが、急にバリが出たり目立つような場合は、適切な湿度管理を行わないと重大な故障につながる可能性があります。

指板は常に微小に動いているため、フレットが浮くこともあります。特に両端から浮くことが多く、1弦を押さえても音が出にくい場合やつまった感じがする場合は、フレットの浮きが原因かもしれません。

修理箇所 修理内容 修理参考価格
ネック反り 指板削り(フレット交換) ¥70,000~
二重指板(フレット交換、ナット・サドル調整含む) ¥120,000~
指板交換(フレット交換、ナット・サドル調整含む) ¥160,000~
アイロン加熱調整 ¥15,000~
指 板 割れ ¥6,000~
剥がれ ¥12,000~
ポジションマーク(埋め込み、 塗装なし)

¥6,000~(1ヵ所につき)
*塗装が必要な場合 別途¥6,000~

フレット 錆び取り、オイルフィニッシュ調整 ¥3,000~
フレットバリ取り ¥12,000~
*塗装が必要な場合 別途¥6,000~
交換(フレット交換一式及び塗装) ¥70,000~
フレット浮き調整 ¥3,000~(1ヵ所につき)
部分的な浮き、擦りあわせ、R出し ¥15,000~
全体の浮き、擦りあわせ、R出し ¥30,000~
フレットの溝切り直し、フレット全交換 ¥100,000~
20フレット増設 ¥45,000~

 

◎ 糸巻きとヘッド部

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ギターのヘッド部分は、しばしば軽視されがちですが、実際には性能に大きな影響を与える重要な要素です。ヘッドの構造や重量、糸巻きのパイプやギアの状態なども、ギターの性能に関わる要因となります。

特に糸巻きのパイプ割れやギアの摩耗は、調弦のしづらさを引き起こすことがあります。さらに、ヘッド部から雑音が発生する原因にもなり得るため、パイプやギアは消耗品と考え、経年変化に応じて交換する必要があります。

調弦中に糸巻きがスムーズに回らなかったり、キリキリと異音が出る場合、糸巻き自体ではなく、ヘッドの穴に問題があることもあります。このような問題を防ぐためには、ギアの負担を軽減し、糸巻きを長持ちさせるための調整が不可欠です。

新品の糸巻きは、最初は動きが硬く感じることがありますが、使用を続けることで適切に馴染む場合もあります。穴との不整合が原因かどうかのチェックが必要な場合は、楽器を持参いただければ点検を行います。

修理箇所 修理内容 修理参考価格
糸巻き 交換(糸巻き代別途 ¥4,000~
交換(糸巻き持込) ¥6,000~
木ペグから機械式糸巻きへ交換(糸巻き持込) ¥80,000~
糸巻き穴調整 ¥4,000~
パイプ、ギア交換(材料代別途) ¥1,200~(1ヵ所につき)

 

 ◎ そのほかの修理・調整参考価格

修理箇所 修理内容 修理参考価格
塗装(セラック) タッチアップ(部分塗装) ¥25,000
表板 塗り重ね¥45,000~
塗り替え¥67,000~
裏板 塗り重ね¥25,000~
塗り替え¥45,000~
横板(低音側、高音側それぞれとし両側) 塗り重ね¥35,000~
塗り替え¥55,000~
ネック(ヘッド込み) 塗り重ね¥35,000~
塗り替え¥55,000~
ネックのみ 塗り重ね¥25,000~
塗り替え¥40,000~
全塗装 ¥220,000~
ゴルぺ板 既製品を使用しての貼り付け(材料代別途 ¥6,000
オーダーカッティングによる貼り付け(材料代別途 ¥20,000
除去 別途見積り

  • タッチアップは、塗装の白化、キズ、摩耗など各部位を部分的に補修します。
  • 塗り重ね・塗り替えに関しては、キズ取りを含めたリフィニッシュを前提としています。(キズの具合など楽器の状況により大きく費用が変わりますので先ずご相談ください。)
  • セラック塗装以外の、ラッカー塗装等の補修・塗り替えも受け付けております。別途ご相談ください。

 

塗装修理に関する注意事項

  • タッチアップ(部分塗装): オリジナル塗装との境目に、色や塗装の肌理(質感)の差異が発生する可能性があります。
  • 全面再塗装・重ね塗り: オリジナル塗装と色味の違いや色ムラが生じることがあります。
  • 音質の変化: 塗装関連の修理により、音質が変わる可能性があります。


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