ホセ・ラミレス 2011年製 が入荷しました。

〔楽器情報〕
ホセ・ラミレス C650 Auditorio Tradicional(Class 1A)2011年製 X0-066 中古の入荷です。ちょうどこの年2011年に開発し販売されたモデルで、表面板はダブルトップ、指板は高音側20フレット、指板は12フレットからエンド部分までの部分が表面板からやや盛り上がったように設定されているいわゆるレイズドフィンガーボード仕様となっており、ラミレスがモダンギターの主要なスペックを取り入れたことでも話題になったモデルです。ダブルトップはNomex という蜂の巣状の化学繊維シート(Dupont 社が開発した、耐熱性、耐炎性に優れており、あらゆる電気絶縁要件を満たすとされる素材で、航空宇宙業界や交通インフラなどに世界中で採用されている)を2枚の杉材でサンドイッチ型に貼り合わせることで形成される表面板のことで、高い音圧とレスポンスの速さ等の機能的な特徴が際立っており、主にコンサートギタリストに重用されることの多い設計です。

ダブルトップに特徴的なある種「打楽器的」ともいえる迫力よりも、従来のラミレスの音量をそのまま増幅させたような響き。全体は高音が前景化するような音響バランスで、中低音~低音は重厚さというよりも強さですっきりと高音を支えるように鳴り、結果メロディーを際立たせ濃密に歌わせるラミレスらしい特徴がここでも聴くことが出来ます。

割れ等の大きな修理履歴はありません。表面板は全体に1~3mmほどの浅い打痕が点在しており、特に低音側の縁部分は若干のスクラッチ跡なども含めやや傷が集中して見られます。横裏板は衣服等による細かな摩擦跡のみとなっており比較的綺麗な状態です。ネックは真っ直ぐっを維持しており、フレットは1~5フレットでやや摩耗見られますが現状で演奏性に影響はありません。ネックシェイプも仕様に合わせてか、このブランドのとしてはかなり薄めのDシェイプで角の取れた形状に作られており、コンパクトなグリップ感。弦高値は2.9/4.0㎜(1弦/6弦 12フレット)でサドル余剰は1.5~2.0mmあります(現状下敷きを設置しており、その状態での設定値になります)。重量は1.70㎏。オリジナルハードケース付属(一部留め具に欠損ありますがケースとしての使用には影響ありません)

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